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第一回     ★☆ 量販店のポイントカード ☆★

家電量販店などで、盛んにキャンペーンが行なわれているポイントバックセール。
加入料無料のポイントカード会員になり、商品を買う際に5〜10%程度の額面
還元がなされる、というもの。
額面分のポイントは、次回の商品購入に充当できるシステムになっていますよね。

しかし、よくよく考えると、量販店のパソコンなどは大阪の日本橋あたりの
激安電器店よりは価格が高いものの、ポイント分を「値引き」と考えれば激安
電器店など比較にならないくらいのディスカウントセールを行なっていることに
なります。

激安電器店は、仕入れ値に対し5%程度という少しの利益をのせて売価を設定
しているのが通常です。とすると、ポイントカードシステムのある量販店は
コスト割れで販売しているのではないかという疑問がわいてきますよね。

ただ、そこは安売りのプロフェッショナル。
素人では考えつかないようなシステムを導入して、ポイントバックでも、
きっちり利益を出しているのです。

そのシステムの肝の部分は、ポイント分の金額を別勘定にして、その分を資産運用
することなんです。たとえば、30万円のパソコン周辺機器を購入した人がいた
としますね。10%のポイント還元なら、3万円分のポイントがつきます。
そういった人が1万人いるとしましょう。ポイント分の総額は3億円ですね。

この3億円を年利10%程度のシステムで、スイスやアメリカの金融機関に運用
させます。外貨建てで運用すると、単純計算することは出来ませんが、概算で
運用額の10%、年額で3000万円程度の利子が得られるわけです。
スゴイっしょ!

外貨建てながら、この時点で既にポイント還元分の10%を取り戻してしまって
いる計算になります。ほとんど量販店側が負う費用は、こんな形で少なくなるん
です。

さらに、ポイント還元セールで商品が売れれば売れるほど、メーカーから
販売促進費用、つまり巨額のリベートが得られることになります。
ときには、そのリベートが商品価格の5%程度になるといいます。

ポイントを貯めた顧客は、ポイントをさらに貯めるためにリピーターとして
また来店してくれます。売上はさらなる売上を産む構造になってきます。

また、運用しているポイント還元分の資産が、すべて還元され払い出されるわけ
ではありません。ですから量販店の金融資産にもつながっていきます。
これが究極の薄利多売戦略に役立つというわけです。

このポイント還元セールは、最初5%程度からスタートしたものなんだそうです。
それが13%程度まで上がってきているということは、その差8%の還元ができる
まで、粗利益が上がってきたという証明でもありますね。


         ★ 家電量販店の究極の人件費削減法 ★

パソコンや通信機器だけでなく、冷暖房機、冷蔵庫、洗濯機などまで家電量販店で
買うのはいまやジョーシキ。デパートよりも家電量販店の方が圧倒的に価格が安い
からですね。

その価格の安さの秘密は薄利多売方式。とにもかくにも、大量に商品を仕入れ、
大量に仕入れたことでメーカーからリベートをもらい、そのリベート分を差し引いて
価格に反映させる。デパートなどの粗利率が30%前後であるのに対し、量販店は
20%前後といわれていますが、デパートの10倍、20倍の品数を売ることに
よって利益を確保しているわけです。

ならば劣勢となるデパートも粗利率を下げて対抗すればいいじゃないか、と素人考え
では思ってしまいますが、それができない事情があります。
粗利とは売価から仕入れ値を引いた利益のこと。業者側が確保する利益は、この粗利
から一般管理費や人件費などが含まれる販売費、そして税金などを引いた額になります。
デパートなどは人件費を確保するために、どうしても粗利率を30%程度、維持しなけ
ればならないのです。

ただ、売場を見渡してみると、閑散としているデパートの店内に販売員は若干名。
対して量販店はフロアに十数名の人員を確保しているのです。
どう見ても量販店の方が人件費がかかっていると思えてしまいますよね。

が、量販店の販売員の中には驚くなかれ、人件費がまったくかからない人がいるのです。
ボランティアではありませんよ。その人たちは量販店の社員やアルバイトではなく、
ヘルパーと呼ばれる家電メーカーの社員なんです。

メーカー側が人員を派遣して販売を手伝うことにより、新商品を売れやすい場所に展示
してもらったり、営業協力関係を築くために行われている制度を、量販店は都合よく
利用しているんです。

ヘルパーは、家電メーカーの社員だから商品知識も豊富。かといって、自社製品を大量
販売してくれる量販店に嫌われるといけないので、顧客に無理強いして自社製品を売り
込もうという姿勢も見せません。量販店側にとって、これ以上、ありがたい人材はない
わけですね。

消費者側にとってはデメリットがないわけではありません。そういったヘルパーは、
値引き交渉権限がないケースがほとんど。「安くして」といっても応じてもらえなかったり、
ちょっと待っていてくださいといって、社員販売員に相談しにいってしまうことがあります。
たいていの場合、値引き交渉はNGです。

量販店で値引き交渉するような賢い消費者は、ヘルパー以外の社員販売員を捕まえなけれ
ばならないんです。見極めて頑張ってくださいね!

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マガジン :それって、原価いくらなの?

発 行 人:河野 広信
お問合わせ:kawanohironobu@infoseek.jp
サンプルHP:http://kawanohironobu.ojaru.jp/index.htm
まぐまぐ :http://www.mag2.com/

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みなさん、はじめまして! 発行人の河野広信と申します。
最近、デフレという言葉をよく耳にしますよね。モノの値段が安くなることは
とっても嬉しいのですが、国の経済全体という視野で見てみると、物価の下落
って、危険なんだと思えます。

まっ、こむずかしい話をするつもりはないんです。
どんなに安くなっても、売るからには儲けがあり、その儲けを確保する原価が
あるのは間違いないところです。

安く見えても、実はそうでもないモノが、いくらでもあります。
こんな時代だからこそ、モノの原価を知り、買い物上手になるための知識が
必要だと思うんです。

このメルマガで、いろんなモノの原価などを紹介していきますので、ぜひぜひ
賢い買い物上手になってくださいね。

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